今回も2023年『島の色』7号からアーカイブ記事をお届けします!
この記事から3年、みなさまも珊瑚礁や地球温暖化に対する知識を深めていただいているでしょうか?🌎️
サンゴの赤ちゃんのその後、、、
『サンゴの海、八重干瀬を守りたい』シリーズ第4弾、振り返ってみましょう〜!
シリーズ.1 は こちら
シリーズ.2 は こちら
シリーズ.3 は こちら
サンゴ再生の挑戦は続く
シリーズでお伝えしてきた、池間八重干瀬会が沖縄県と取り組んでいるサンゴ再生プロジェクト(※)。今回のシリーズ4で最後となります!
前号でお伝えしたサンゴの赤ちゃんたちは、さらなる成長を続けていました。
昨年、2022年5月に産卵したウスエダミドリイシ。
そのウスエダミドリイシを育てるのは、池間八重干瀬会として初めての試みです。どのくらいの速さで成長し、どの程度の生存率なのか予測が難しくなります。日々なにが正しいかを模索しながら、育てていきます。それでも、産卵から約7か月後の赤ちゃん達は、大きいもので3㎝程にまで成長を続けたことは、前回レポートしました。
ピンク色で、まるまるとかわいい卵だった赤ちゃんは、もう立派なサンゴの形をした子供になっています。
30年後、50年後、この赤ちゃんたちが大きく育って、豊かな海が蘇っていく光景がイメージできる程の成長ぶりに驚きました。その姿が上ページ先頭の写真なのです!(本ページでは下の写真!)
※この取り組みは、沖縄県の水産基盤整備事業にて行っています。


大切な毎月の見守り
サンゴの赤ちゃんの成長のため、毎月5~6人で海に潜り、サンゴの赤ちゃんのまわりに増殖した藻を2時間ほどかけ、清掃しています。藻の増殖が想像以上に早く、時間もかなりかかるようになってきました。
水温の変化にも敏感なサンゴの赤ちゃん。植物や動物とおなじ、かけがえのない一つの命を守ることは、とても大変です。

道は遠く、長いけれど
大切に見守り育んでいる赤ちゃんサンゴですが、現在の生存率は40~50%。まだまだ、研究を重ねてこの数字を高めていく必要がありそうです。池間八重干瀬会では、これからも取り組みを継続していく予定で、今年の6月には、2回目となるウスエダミドリイシの採卵、子育てを始めるそうです。まだまだ、始まったばかり。サンゴ再生への道のりが続きます。

エシカル
ダイビングでいこう
最近、観光客や市民のみなさんから、サンゴ保全についてのお問い合わせや支援の声が広がり、このプロジェクトへの注目度も上がっているそうです。
海を想う仲間がどんどん増えて、大切な海の未来が明るいものとなるよう願わずにいられません!
シリーズ最後となる今回、池間八重干瀬会の原さんからメッセージをいただきました。「ダイビングを楽しむ際は、ぜひ、宮古島美ら海連絡協議会に加盟しているショップをご利用ください!」とのこと。
宮古島の海を楽しむときは、エシカルダイビングでいきましょう!
エコアイランド宮古島宣言 の5つのゴール
宮古島市では2030年、2050年までに目指すべきエコアイランド宮古島の姿を5つのゴール(指標)として設定しています。
地下水の保全や家庭ごみの削減、エネルギー自給率等について目標を定め、また、それらを数値化することで、すべての人々が環境について考えるきっかけとなり、持続可能な島づくりを共に創っていくことを目的としています。
このゴールの4番が「サンゴを守る(サンゴ被度)」という目標です。
2016年時のハマサンゴ優占群集20~30%、ミドリイシ優占群集5~10%を、2050年までにそれぞれ40%以上、70%以上に引き上げるという目標です。
池間八重干瀬会のサンゴ再生プロジェクトは、エコアイランド宮古島宣言の目標に貢献します。島の色は、これからもプロジェクトを応援し続けたいと思います。


